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現代思想入門 / 千葉雅也
¥990($6.44)
SOLD OUT
読み終わった後、「哲学は生活を助けてくれる」と思った本です。 とにかく丁寧に書かれています。無学な、でも興味関心だけはある読者の僕を置いてけぼりにしない、細やかに気配りされた構成と語り口。内容を全部理解する必要はない、とハッキリ書かれてあるのも助かります。 この本は、哲学を学ぶために読むというよりは、「生きづらさを感じている」「ずっと悩んでいることがある」という人にこそ読んで頂きたいです。悩みへの答えが書かれているのではなく、悩みそれ自体との向き合い方や、自分自身に対する見方などを変えるヒントが見つかるはずです。少なくとも僕はそうでした。 哲学者たちは皆、「社会ってこうあるべきじゃない?」「人間ってこうあるべきなんじゃない?」という投げかけを人生を賭けて行ってきていて、その集積の上に僕たちは立っているのだと思います。 ですのでそれを享受するには、それ相応の技術や時間が求められます。そのためにあるのが本書だと感じました。 この本を通じて、哲学の世界への扉を開いた僕は、またさらに本屋さんに行くことが楽しくなったのでした。 …… 千葉 雅也 (チバ マサヤ) (著/文) 一九七八年、栃木県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。専門は哲学・表象文化論。立命館大学大学院先端総合学術研究科教授。著書に『動きすぎてはいけない』(河出文庫、第四回紀伊國屋じんぶん大賞、第五回表象文化論学会賞)、『ツイッター哲学』(河出文庫)、『勉強の哲学』(文春文庫)、『思弁的実在論と現代について』(青土社)、『意味がない無意味』(河出書房新社)、『デッドライン』(新潮社、第四一回野間文芸新人賞)、『ライティングの哲学』(共著、星海社新書)、『オーバーヒート』(新潮社、「オーバーヒート」第一六五回芥川賞候補、「マジックミラー」第四五回川端康成文学賞)など。 …… 出版社:講談社 サイズ:新書判 248ページ 発行日:2022/03/20
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あしたから出版社 / 島田 潤一郎
¥968($6.30)
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ぼくは、別にお金がほしくて、出版社をはじめたわけではないのである(中略) ぼくは、ケンが死んで、叔父と叔母のこころを励ましたくて、さらにいえば、自分の人生が一回終わったような気持ちで、開き直って、この会社をはじめた。 だとすれば、たとえ全然売れなくても、自分にとって、意味のある本だけを出版すべきなのだ。 ぼくの人生は、きっと、ぼくが思っているよりずっと短いのだから、ぼくは自分が好きなやりたいことだけに全力を注ぐべきなのだ。 そんなの、当たり前じゃないか。 ー 本書 p95より ...... 【店主のひとこと】 「そんなの、当たり前じゃないか。」の部分に、そうだそうだと頷き返したくなるが、この当たり前に思えることを実際にやり通すまでには、ためらいや迷いもあったはずだと思う。 いざ現場に立ち、お金のことで頭を悩ませるようになり、心がキュウっと締め付けられる思いをしているうちに、「当たり前」だった初志が、さも難しいことのように感じられてくる。 不安から早く解放されたくて、「当たり前」だった志を、お金と引き換えそうになる機会は、僕にもあった。でも、その度に、「自分がいいと思えるようにやろう」と決断し、実際にそうしてきたからこそ、いま僕は、自分の仕事が嫌いにならずに済んでいるし、「やりたいことをやれている」と思えている。 僕が知識も経験もツテもない中、初めての商品である「ほめほめノート」を作ったときも、本書で島田さんがされているように、たくさんの店を回り、ヒントになるようなノートを探し回った。けれど、どれも違う気がした。 ある日、仕事のついでに立ち寄った下北沢の本屋で、一冊の本と出会った。棚から抜き、表紙を手に取った瞬間、雷に打たれたように体が反応し、「これだ」と分かった。 「この本のような佇まいを目指そう。まっすぐに、自分がいいと心から思えるものを作ろう。」 その本とは、夏葉社が手がけた『さよならのあとで』。今でも、手に取れば、初志を思い出させてくれる、お守りのような本として、仕事部屋の本棚に大事にしまってある。 …… 島田 潤一郎 1976年高知県生まれ、東京育ち。日本大学商学部会計学科卒業。大学卒業後、アルバイトや派遣社員をしながら小説家を目指していたが、方向転換。2009年9月に出版社・夏葉社を東京の吉祥寺で創業した。著書に『古くてあたらしい仕事』(新潮社)、『父と子の絆』(アルテスパブリッシング)、『90年代の若者たち』『本屋さんしか行きたいとこがない』(岬書店)がある。 …… 出版社:筑摩書房 サイズ:文庫判 336ページ 発行日:2022/06/13
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アンビエント・ドライヴァー / 細野 晴臣
¥858($5.58)
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いまの僕には鼻歌が魅力的に聞こえる。大声で歌い上げ、大勢の人に聞かせるのではなく、目の前にいる人に聞こえる位くらいの声で歌うのはなかなかいい。 — 本書 p124 より ...... 【店主のひとこと】 ...... いい音楽家は、いい文章を書く人が多いなと思っています。細野晴臣さんは、まさにその一人です。細野さんのお話はいつも肩の力が抜けていて、真面目な話でもシリアスすぎない。それは、細野さんの音楽からも感じます。 僕はどちらかというと、細野さんの音楽よりも先に、文章から入っていった方で、細野さんの話はとても面白く読めるけど、音楽については頑張って分かろうとしていたところがありました。 大学生の頃、バイトをしていた新宿のツタヤで、細野さんのソロ作品をデビュー作から順番に借りて、とにかくわかるまで聴いてみようとしたことがありました。 細野さんはたくさんリリースしていて、時期によって作風がずいぶん変わるのですが、順に聴いていく中で、一番いいなと思えたのが、いわゆる「アンビエント期」にあたるものでした。 YMOが大ヒットして有名人になってしまった細野さんが、心身ともに疲弊した頃によく聴いていたというブライアン・イーノからの影響を受けた時期の音楽たち。なんだかとても自由というか、細野さんもこういう気持ちになるだなと思うと、気持ちが安らぎました。 この本を読んでいると、その時と同じように、気が安らいで、焦りが消えていく。僕にとって、そういう本です。 ...... 細野晴臣(ほその・はるおみ) 1947年東京生まれ。音楽家。1969年「エイプリル・フール」でデビュー。1970年「はっぴいえんど」結成。73年ソロ活動を開始、同時に「ティン・パン・アレー」としても活動。78年「イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)」を結成、歌謡界での楽曲提供を手掛けプロデューサー、レーベル主宰者としても活動。YMO散開後は、ワールドミュージック、アンビエント、エレクトロニカを探求、作曲・プロデュース・映画音楽など多岐にわたり活動。 …… 出版社:筑摩書房 サイズ:文庫 296p 発行日:2016/02/09
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人生をいじくり回してはいけない / 水木 しげる
¥748($4.87)
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望遠鏡で敵を探していた。敵が来ないからオウムを見ていた。(中略) 面白くてジーっと見ていたら、後ろでパラパラパラと掃射銃の音がして、振り向いたらもう全滅だった。 — 本書 p211 より ...... 【店主のひとこと】 ...... たとえ戦時中といえど、徹底してマイペースを崩さないのが、水木しげる。 思わず笑ってしまうエピソードがありつつも、「生きて帰る」と決めて出征し、どんな窮地でも「もう駄目だ」とは決して思わず、本当に無事生きて帰った水木さんだからこそ語れる、生きることについての本。 ...... 水木 しげる 1922〜2015年。漫画家。「テレビくん」で講談社児童まんが賞、「昭和史」で講談社漫画賞一般部門を受賞。紫綬褒章、旭日小綬章受章。文化功労者 …… 出版社:筑摩書房 サイズ:文庫 240p 発行日:2015/02/09
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恋と退屈 / 峯田 和伸
¥990($6.44)
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「峯田くんは将来何になりたい?」僕は少し困っちゃったけど、彼女に嘘はつけないと思ってちゃんと答えたよ。バンドをやりたい、って。歌をずっと歌っていきたい、って。綾子ちゃんは笑ってくれた。そして「きっと峯田くんだったら、何とかなるんじゃないかな」って言った。 — 本書より ...... 【店主のひとこと】 銀杏BOYZの峯田さんが、結成直後から書いていたブログ記事をまとめた本です。 大学生だった僕は、ガラケーでリアルタイムでこのブログを読んでいました。ファーストアルバムが出来上がっていく様子や、彼が好きな音楽や映画の話が楽しみでしょうがなかったのをよく覚えています。 僕は、普段の人付き合いをしている自分とは違う、また別の自分を、音楽や本の中に住まわせていて、特に10代〜20代は、よく音楽の中に逃げ込んでいました。 峯田さんがブログを更新するたびに、毎回すごい量のコメントがついていて、それを読む限り、僕と同じような人たちの溜まり場になっていた気がします。 大学では部活動に励んでいた僕は、あまりプライベートな時間を持つことができなかったので、一人になるとよくイヤホンをして銀杏BOYZを聴いていました。僕にとっては息抜きというか、自分という人間のバランスをとるための時間でした。「こういう俺も忘れないでね」という内側にいる、普段は隠しているもう一人の自分を、守ろうとしていたんだと思います。 同じ頃、もう一つだけ楽しみにしているブログがありました。自分と同い歳くらいの男の子が書いてると思われる音楽ブログ。確かThe Get Up Kids繋がりでたどり着いたブログで、90~00'sのエモを中心に書かれていて、Cap'n Jazzとか、bluebeardなんかも、このブログで知りました。どこの誰だかわからないけれど、すごく暗くて、でも音楽が好きなのがよくわかって、勝手に「同類」だと思って読んでいました。 その後、僕は卒部して、初めてバンドを組むことになったのと同時に、いつの間にか読まなくなってしまったあのブログ。彼は今どうしてるんだろうか。この本を読むと、あのブログのことを一緒に思い出します。 ...... 出版社:河出書房新社 サイズ:文庫 496ページ 発行日:2010/01/30
